悩みを解決したいけど、周りに相談しにくい、できないと困っていませんか?実は、多くの人が日常生活の中で、誰にも言えない悩みを抱えています。しかし、その悩みを一人で抱え込むことは、心身の負担を増大させる原因となりかねません。
特に、日本医療政策機構の調査(2022年調査)によれば、約30%の人々が心の不調を感じたときに、相談できる相手がいないと感じています。そこで、次に紹介する方法を使って、自分自身を見つめ直し、悩みを解決するためのステップを踏み出してみましょう。
みんなが抱えてる悩みとは?
内閣府の世論調査(令和4年10月調査)によると、大きく分けて以下の4つの悩みを皆抱えています。
健康
高齢社会である日本において、健康の悩みは非常に多くの人が抱える問題となっています。厚生労働省の調査によると、健康に不安があると答えた人の49.6%の人が「体力が衰えてきた」と回答しているようです。
それに対して、若年層は、メンタルヘルスの問題が多く見られます。近年、20〜25歳に発症しやすくなるといわれているうつ病が、30歳代の発症が急増しており、若年者全般の問題となっているのです。
人間関係
10〜30歳代の若年層に多くみられる悩みの1つが、人間関係です。学校を卒業し、就職をすることにより、学業から就職先、就業内容に悩みが変わっていきます。
特に、職場での人間関係のトラブルは、学生時代のように簡単には解決しない場合が多く、重大なトラブルとなることが少なくないのです。
また、進学や就職の際、家族との意見が合わず、トラブルとなることも多々あります。リクルートキャリアの調査(2020年調査)によると、就職活動における保護者とのかかわりで「嫌だったこと」を学生に尋ねた結果、6割超の学生が特になかったと答える一方で、4割弱の学生が「あった」としています。
仕事
仕事の悩みは労働者の年代に発生する悩み、つまり20〜60歳代と幅広い年代が抱えている悩みです。仕事上の悩みと言っても、年代によって内容が異なります。
20歳代は、仕事が上手くこなせない、労働環境や業務内容に不満があるなどと言った悩みが多いです。20歳代の悩みの理由には、社会経験の浅さや知識の乏しさが大きく関係しています。
30歳代以降になると、責任が増え、出世レースが盛んになります。
また家族ができると、給与や福利厚生に不満を覚えるようになり、ストレスとなるのです。
お金
お金の悩みは、「貯蓄がない」であったり、「老後の資金がない」と言った、将来に対する漠然とした不安が1番多いです。物価の上昇、年金制度の不安定さ、雇用の不安定化など、経済的な不確実性が増す中で、どの世代も将来に対する金銭的な不安を抱えるようになっています。
相談できない悩みを抱えている人の割合
日本医療政策機構の調査(2022年調査)によると、約30%の人々が心の不調を感じたときに相談先がないと回答しています。では、相談ができずにいる人の共通点は何でしょうか?
相談できない人の特徴
自分の悩みを相談できずにいる人の特徴は主に次の5つです。
- 批判や拒絶を恐れる
他人からの批判や拒絶を恐れて、自分の悩みを打ち明けることができないでいる。
- 自己開示が苦手
自分の悩みという弱みを相手に開示することが苦手である。
- 自分の悩みを理解出来ていない
悩みが漠然としており、上手く表現できず、相談できない。
- 過去の経験
過去に悩みを相談したが、親身に聞いてくれず、もう一度誰かに相談することに抵抗がある。
- 完璧主義
周囲に悩みがあるような弱い人間に見られたくない。
このように、悩みを抱えていても、性格や経験、自分の思考が邪魔をしているケースが多くあります。では、どのように悩みを解消すればいいのでしょうか?
誰にも言えない人の悩みの解決方法
相談が苦手な人でも実践できる、悩みを解決するための2つのステップを紹介します。
自分自身を見つめ直す
最初のステップは、自分自身を見直すことです。悩みがどこから来ているのかを理解するために、自分の性格、過去の経験、思考パターンを見つめ直しましょう。この内面の整理が、悩みをクリアにするための重要な基盤となります。
- 性格の見直し
自分の性格が悩みの感じ方や対応にどう影響しているかを考えてみましょう。例えば、内向的であるために周囲に相談するのが苦手であるのか、それとも完璧主義で他人に弱さを見せたくないのか。こうした性格の特徴が、自分の悩みを大きくしている可能性があります。
- 経験の振り返り
過去の失敗やトラウマが、今の悩みをより大きく感じさせていることもあります。例えば、自分の悩みを相談しても、真剣に聞いてくれない経験から周りを頼れなくなってしまうケースです。なぜ、真剣に相談に乗ってくれなかったのか、誰にどのように相談すれば良いかを冷静に振り返ってみましょう。
- 思考パターンの見直し
ネガティブな思考に陥っている場合、問題を必要以上に大きく感じ、解決策を見つけにくくなります。悩みを抱えるとき、自分がどのような思考パターンに陥りやすいかを理解することで、より有効なアプローチができるようになるでしょう。
悩みを明確化する
次に行うべきは、悩みを明確にすることです。多くの人は、悩みを漠然と感じているために、何が本当の問題なのか分からなくなっています。悩みを具体的に言語化することで、解決の糸口が見えてくるでしょう。悩みを明確化するために次のステップを参考にしてみてください。
- 悩みを書き出す
漠然とした悩みを具体的に書き出しましょう。例えば、「職場での人間関係がうまくいかない」という悩みなら、「○○さんとのコミュニケーションが取りづらい」と具体化します。
- 悩みの大きさを評価する
その悩みが本当に大きな問題なのか、冷静に評価します。実際に向き合ってみると、小さな行動で解決できることが多いです。
- 解決可能な部分を見つける
全ての問題を一度に解決しようとせず、自分がすぐに取り組める部分に焦点を当てます。解決できない部分は無理に変えようとせず、受け入れることも大切です。
Q&A
悩みについて、よくある質問に回答します。
Q.悩むと考えるの違いは何ですか?
A.「悩む」というのは、主に感情的な要素が強く、問題に対して迷いや不安、焦りといった感情が先行する状態です。そのため、悩みを抱えているときは、解決策が見えにくく、同じ問題を繰り返し考えることで心の中で堂々巡りをしてしまいます。
一方「考える」というのは、理性的・論理的に問題を分析し、解決策を模索するプロセスです。「考える」状態では、問題に対して冷静に向き合い、具体的な解決策を見つけようとする行動が含まれます。
簡単に言えば、「悩む」は感情的で動けない状態、「考える」は理性的で行動を伴う状態と言えるでしょう。
Q.身内の揉め事の相談窓口はどこですか?
A.以下のような相談窓口があります。
- 弁護士相談
法的なアドバイスや手続きを検討したい場合は、弁護士に相談するのが良いでしょう。家族間のトラブルでも法的なアプローチが必要なケースでは、弁護士のサポートが役立ちます。
- 市区町村の無料相談窓口
多くの自治体で、家庭内の問題に関する無料相談窓口を設置しています。市区町村の無料相談窓口では、法律相談やカウンセリングを受けることができ、身近な支援が得られることがあります。
- 家族問題専門のカウンセラー
感情的な対立が中心の揉め事であれば、カウンセリングを通じて問題を解決できる場合があります。家族問題を専門とするカウンセラーや心理士は、感情の整理やコミュニケーションの改善をサポートしてくれるでしょう。
- 地域包括支援センター
高齢の親とのトラブルや介護問題など、家族内の福祉的な問題に対しては、地域包括支援センターがサポートを提供しています。
まとめ
本記事では、悩みを相談できない人に向けて、解決策を紹介しました。相談ができない理由には、批判を恐れることや自己開示が苦手なこと、過去の失敗経験などが影響しています。
これらの悩みを解決するためには、自分自身の性格や経験を振り返り、悩みを具体的に書き出し、解決可能な部分に焦点を当てることが重要です。
自分ともう一度向き合い、悩みの解決を目指してください。
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