働いていて「仕事ができない」「辞めたい」と思う瞬間は誰しも経験があるかと思います。
失敗が続いたり、職場に馴染めなかったりすると、将来への不安も出てきますよね。
「仕事ができるようになるにはどうしたらいいの?」と悩むこともあるでしょう。
この記事では、仕事ができないと感じている方や、辞めたいと思っている方に向けて対策を紹介します。
また、転職先が決まっていない段階で辞めた場合の流れも説明します。
自分に合った働き方を見つけてみましょう!
「仕事ができない」は辞める理由にして良い?逃げではない?
「仕事ができないから辞めたい」と思うのは多くの方が経験します。
しかし、その理由だけで辞めてしまうことが「逃げ」になるかどうかは、しっかりと考えたほうが良いでしょう。
仕事を始めたばかりのころは、「できない」と感じることが何かしらあって当然です。
新しいことを覚えるのには時間がかかりますし、慣れるまで失敗することもよくあります。
それでも、少しずつ努力を重ねて改善していくことで、できることが増えていきます。
ただし、何度頑張っても状況が改善しない場合や、仕事が自分に合わないと強く感じる場合は、無理をしない方が良いこともあります。
自分に合った別の仕事を探すことも前向きな選択です。
毎年どれくらいの人が離職しているかご存じでしょうか?
令和3年度の厚生労働省が調査した「離職理由別離職の状況」によると、個人的理由(※1)で離職をした人の割合は、2007年~2021年まで一定して10%前後です。
つまり、様々な理由はあれど、毎年10人に1人は現在の職を離れていることになります。
仕事ができないことの理由は人によって様々あるでしょうが、今の職場を辞める選択をすることは「逃げ」ではありません。自分の次の可能性のための一手と考えましょう。
(※1)「結婚」「出産・育児」「介 護・看護」及び「その他の個人的理由」の合計
「仕事ができない」と感じるのは何故?
「仕事ができない」と感じる原因はいくつかありますが、自分に原因があるものと、環境が原因であるものに分かれます。
自分に原因がある場合も、経験が足りていないだけの場合や、工夫で改善する可能性のあるものまで様々です。
ここではよくある4つの理由を紹介します。
失敗が続き迷惑ばかりかけていると思う
失敗が続いてしまうと、「自分は役に立てていない」と思ってしまいますよね。
特に、同じミスを繰り返すと自信がなくなることがあります。
しかし、失敗したことのない人なんていません。
大切なのは、失敗した事実に落ち込むのではなく、失敗した原因を見つけ、次はどうすれば良いかを考えることです。
仕事に慣れない
新しい仕事に慣れるのには時間がかかります。初めての職場や転職直後だと、うまくいかないことが多いです。
教えられてすぐにできる人は稀です。日々経験を積むことによって仕事の流れを理解し、だんだん慣れていきます。焦らずに1つずつ着実に覚えていきましょう。
コミュニケーションがとれない
2006年の日本労働研究雑誌の研究によると、上司や同僚とうまく話ができなかったり、相談するのが苦手だったりすると、仕事に大きな支障が出ることが分かっています。
つまり、コミュニケーションが取れないことが原因で「仕事ができない」と感じることがあります。
些細なことでも報告や相談を積極的にすることで、解決する場合も多いです。
上司や同僚に、コミュニケーションの取り方で悩んでいることを相談することから始めてみるのもいいかもしれませんね。
参考:コミュニケーション・スキルの重要性|労働政策研究 研修機構
環境が合っていない
働く環境が自分に合っていないと、やる気が出なかったり、一生懸命なのに空回りしたりします。
また、職場の人間関係や会社の雰囲気が合わないと、大きなストレスを感じてしまうこともあります。
そんな時は、無理せず転職を考えるのも良いでしょう。
自分の特性や癖、性格が、別の職場では重宝されることがあります。
例えば、自身が高機能自閉症で、コロラド大学教授でもある Grandin(2004)氏は、「高機能 自閉症・アスペルガー症候群者の職種として、芸術家、コンピューター・プログラマー、翻訳者、研究者、グラフィックアートのデザイナーなど人との接触は少ないものの、一人で行う専門的な職務が適している」と述べています。
引用:論文 発達障害者の就労上の困難性と具体的対策|日本労働研究雑誌2017年8月号(No.685)
働いていてどうしても自分には合わないと感じたら、思い切って次の職場を探してみてください。
案外、転職先で思わぬ才能が開花するかもしれません。
仕事を辞めたい人にはストレス診断がおすすめ
「仕事を辞めたい」と感じたときは、1度ストレス診断を受けてみるのがおすすめです。診断を受けることで、自分の心身の状態を可視化できます。
もしストレスが大きい場合は、それが原因で仕事ができなくなっている可能性もあります。
頑張って仕事をこなすことは立派ですが、少し休むことも大事です。
また、それほど今の仕事にストレスを感じるのであれば、自分のために辞めることも視野に入れましょう。
以下のサイトでは約1分で診断できるため、気になる方は辞める目安として気軽に受けてみましょう。
【1分で診断】仕事を辞めたい?もう無理だと思った時の診断テスト | オンボーディング | HR BLOG | 経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする (motifyhr.jp)
また、以下のサイトではうつ症状の有無の他、様々な疾患の可能性も簡単に知ることができます。体の不調があっても病院に行けてない方は、これを機に受診を考えてみてください。
「うつ病」とあなたの症状との関連性をAIで無料チェック (ubie.app)
仕事ができる人になるには?
仕事ができるようになるにはどうすれば良いのでしょうか。
仕事ができない原因は分かっていても、どうやって仕事ができるようになるのかが分からず困っている方、多いですよね。
以下、仕事ができるようになるための、いくつかのポイントを紹介します。
仕事ができる人の特徴を知る
仕事ができる人は、時間の使い方が上手で、タスクを整理して進めています。
また、周りとのコミュニケーションを大切にし、いつでも相談できるようにしているようです。
時間の使い方が上手なことと高いコミュニケーション能力の2つは、どの仕事でも重宝されます。
仕事ができる人の真似をしたり、直接仕事をこなす方法を聞いたりしてみましょう。
自分では思いつかなかった行動をしていたり、仕事をこなす上で新たな発見があるかもしれません。
自己分析する
「仕事ができない」と悩んでいる人は、まず自分がどこでつまずいているのかを考えてみましょう。
何が苦手なのか、何を改善すれば良いのかを明らかにすることが大切です。
例えば、時間管理が苦手なら、毎日の予定を細かく立ててその通り実行する、タイマーをマメに設定するなど、具体的な対策を考えましょう。
コミュニケーションが苦手なら、そのこと自体を同僚や上司に相談するところから初めてみるといいでしょう。
環境を変えてみる
どんなに頑張っても改善しない場合は、そもそも現在の環境や仕事内容が自分に合っていないのかもしれません。
やれることはやったのに何も改善しない場合は、環境を変えてみるのも1つの方法です。
極端な例ですが、コミュニケーション能力が高い人が事務仕事を請け負っていたり、逆に簿記検定を持っている人が営業を請け負っていたりすると、宝の持ち腐れです。
成果を挙げられているのであれば問題ありませんが、仕事がうまくいかずに悩んでいるのであれば環境を変えるべきでしょう。
転職をすることで、自分の特性や性格に合った場所で働くことができるかもしれません。
Q&A
最後に、「仕事ができない」と感じる人がよく疑問に感じる以下の回答を紹介します。
- 仕事を辞めたいけど次がない。どうしたらいい?
- 会社を辞めた方がいいサインは?
- 辞めた方がいい職場の特徴は?
- 退職理由として最強なのは何ですか?
転職先を見つけられずに辞めた後のことが気になっている方、必見です。
Q:仕事を辞めたいけど次がない。どうしたらいい?
A:転職先が見つからないうちに仕事をやめた場合の流れを紹介します。
「仕事を辞めたいけど、次の仕事が見つかるか不安」という人は多いです。
退職すると収入が無くなるため、貯蓄がなければ生活が苦しくなります。
そのため失業手当の受給手続きが必要です。
- ハローワークに必要書類(※2)を持っていく
- 説明会を受ける
- 待機(7日程度)
- 失業認定を受ける
- 受給
(※2)雇用保険被保険者離職票、雇用保険被保険者離職票、雇用保険被保険者証、個人番号確認の書類
上記が、受給までの流れです。
その後は4週間毎に、指定日にハローワークで失業認定を受けて、28日分の失業手当を受け取る、という流れの繰り返しとなります。
自ら退職した場合、退職前までの2年間で、雇用保険に加入していた期間が12ヶ月以上あることが必要です。加えて、3ヶ月間は失業給付の基本手当を受給できない「給付制限期間」があるので注意が必要です。
転職先が決まってからの退職も、転職先が決まる前の退職も、いずれも自分の強みや得意なことを見つけておくことは大事です。転職活動にきっと役立ちます。
Q:会社を辞めた方がいいサインは?
A:精神的かつ体力的に限界を感じたときは、会社を辞めることを積極的に考えてもいいでしょう。
また、職場でのコミュニケーションが滞り、上司や同僚との関係が悪化している場合も辞めるサインとなります。
Q:辞めたほうがいい職場の特徴は?
A:長時間働くのが当然な職場や、いじめやハラスメントがある職場は、辞めることを真剣に考えたほうが良いでしょう。
長期間そういう職場に身を置くと、体も心も疲れてしまい、正常な判断ができなくなります。
転職後の仕事にも悪影響が出ることがあるため、違和感を覚えたり、仕事のことを考えて睡眠もまともにとれない職場はすぐに転職を考えましょう。
Q:退職理由として最強なのは何ですか?
A:「キャリアアップのため」という理由は、「仕事ができない」ということで辞める際に最もふさわしい理由でしょう。資格取得のためや、他職種に挑戦するためなども効果的になります。
極端な嘘をつく心配がなく、ポジティブな理由のため、会社側は引き止める理由がなくなる傾向にあります。
また、「家庭の事情」や「健康上の理由」も、理解を得やすい退職理由ですが、診断書の提出を求められる場合もあるため注意が必要です。
退職にいたる決断までには、人それぞれたくさん悩んだ経緯がありますので、転職先での自身の可能性を願って、前向きな理由を述べましょう。
まとめ
「仕事ができない」と悩んだとき、仕事ができるようになるにはどうしたらいいのかと模索する人がほとんどだと思います。
運よく改善できる人もいますし、うまくいかず、さらに思いつめてしまう人もいるでしょう。
辞めることは「逃げ」になるのではないかと思い、1歩を踏み出せずにいる方もいるでしょう。
そのような方々に伝えたいのは、今いる職場が社会の全てではないということです。
世の中には、数えきれないほどたくさんの職業があります。
全く経験したことのない職業が、思いのほか自分に合っている可能性は大いにあります。
転職を考える際は自分の状況をしっかりと分析し、辞めるべきかどうかをよく考えましょう。
仮に、転職先が決まっていなくても、辞めてすぐに一文無しになるような社会ではありません。
無理をせず、次へ進むことが大切です。1歩1歩、「できる」への道を探していきましょう。
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